毒親育ちが言われて困るフレーズの一つに「実家帰らないのー?」がありますね。
私は正直に「実家には帰りません」と言ったら上司に説教されました。それから3日くらい落ち込みました…。
今回の記事は
- 実家には帰らないと言ったら上司に怒られたときのエピソード
- 人はなぜ実家に帰るのか確認したがるの
- 他人から「実家に帰らないの?」攻撃にあったときの交わし方
についてお話していきます。
実家に帰らないといったら上司に説教された
これは7年ほど前まで勤めていた会社でのエピソード。
あと3日で会社がお盆休みに入るときのお話です。
実家に帰るのか尋ねられる
同じ部署の上司に「実家帰るんか?」と聞かれ、ドギマギする私。
そのときすでに毒親と絶縁し、一人暮らしをしていましたが、毒親育ちであることや親と絶縁していることは会社の人間には言っていませんでした。
バカ正直に「帰りません」といったら上司が豹変
わざわざ嘘つくのもなんだかな…と思って、正直に「帰りません」と言いました。
すると上司が私に向かって一言。
薄情者!!
「お盆なのに実家に帰らないのはアカン。そんなん薄情者や!!」と言って怒りだしたのです。
ちょっと職場が同じだけの、ただの60手前のしょーもないおっさんに何で怒られなあかんねん。
私、説教されて落ち込む。少し腹も立った。
お盆に実家に帰ってお墓参りするのが常識やろう!帰らへんとかありえへんぞ‼お前ほんまに薄情者やねん!!!!
そんなこんなで上司に言われるだけ言われて会話は終了しました。
とまぁこんなことを考えて3日くらい引きずりましたね。
なぜ実家に帰るかどうかを聞いてくるのか
「私は薄情者なのか…」と3日ほどウジウジと考え込んで、そのあとは上司に対して軽い怒りもこみあげてきました。
そして、思いました。
実家に帰ることが当たり前だと思っているから
お盆休暇や年末年始休暇の前になると「休みは何して過ごす?」という会話が色々なコミュニティで繰り広げられます。その会話の延長で「実家には帰るん?」と聞いてくる人が必ずいますね。
実家に帰るかどうかを聞いてくる人は、実家に帰ることが当たり前だと思い込んでいます。
われわれ毒親育ちにとっては実家に帰ることといえば、すごくハードルの高いことのように感じます。実家は地獄のようなものだから、すごく勇気がいるのです。
世の中全員が実家に帰れる人だと思い込んでいる恵まれた人だから
そして「実家帰る?」と聞いてくる人は自分と同じように、相手も普通に実家に帰れる人だと思い込んでいます。
実家に帰ることが恐怖でしかたない、そんな気持ちを知らない恵まれた人なんですよね。
毒親という存在を知らないから
そして、毒親という存在が実在することも考えたことがないのでしょう。
「毒親」というワードをなんとなく聞いたことがあったとしても、実際に目の前にいる人がその毒親で苦しんでいるなんて想像もしないのです。
まぁ毒親のことや毒親育ちの気持ちなんて知らなくてもいいとは思いますが、毒親育ちさんと普通の家庭育ちさんの中で生じる会話のズレは避けられないので、こちらはストレスが溜まる一方です。
お盆や正月に実家に帰るかどうか聞かれたときの対処法
「実家に帰らない」と正直に言ったことで説教された経験をふまえて、これから同じように尋ねられたらどう対処しようか考えてみました。
まだスケジュールが決まってない、とごまかす
やはり上手にごまかすのが一番いい策では?と思います。
お正月はどうするの?実家で帰る?
「休暇中にやりたいことがいっぱいあるから、実家に帰る日にちもまだ決めていなくて。」などと言っておいても良いかな、と思います。
実家に帰るかどうかを尋ねられたときの返答例
- 趣味でどうしてもやりたいことがあって、実家に帰る日にちもまだ決まっていないんだ~
- 休暇中に資格試験の勉強がんばるつもりで…帰れたら帰ろうかなぁ
- 旅行の計画立ててるところで…
- 溜まった用事を休暇中に終わらせたいから帰れなさそう…
- 自由な家族だから別にお正月やお盆に無理に帰らなくても大丈夫な実家でさ、
信頼できる人なら本当のことを話しても良いと思いますが、会社の上司・後輩など絶妙な関係の場合は、何となくごまかすように返答しておくのが無難ですね。
正直に話したら相手が説教してきた…こんな時はどうする
この人なら大丈夫だろう…と正直に実家に帰らないことを話したのに、説教じみたことを言われると非常にしんどいですよね。
自分の立場でしか物事が考えられない人かもしれない。軽くスルーしよう。
家庭環境や用事、体調のことなど、色々な事情で休暇中に実家に帰らない人なんてたくさんいますよね。
それでもわざわざ説教じみたことを言ってくる人は、もう軽くスルーしておきましょう。
はじめは少しイライラしますが、心の中で
- 自分の立場でしか物事を考えられない人
- 自分と違う状況に置かれている人がいる、という当たり前のことに気づけない人
- 想像力のない残念な人…
と、思ってしまえば少しスッキリ。
実際に私は上司に対してそう思うことでモヤモヤを昇華させました(笑)
人には色々な事情があると言うことを身をもって知れる私たち。
「実家には帰りません」と正直に話したことで、上司に怒られるという経験を通して下記のようなことを漠然と考えていました。
- 色んな事情を抱えながら、でも頑張って生きている人がいるということを身を持って経験できる
- そんな人たちの気持ちもめちゃくちゃ理解できる
- 自分が辛い経験をしているからこそ、人の痛みが理解できるし優しくなれる
こんな点は、毒親育ちの強みであり、長所になるのではないかと思いました。
つまり何が言いたいかというと、機能不全家庭で家族に攻撃されながらも何とか生き抜いてきた毒親育ちは最高に素晴らしい!ということです。生きてきただけで凄すぎる。
毒親育ちが普通親育ちと接するときって、何かとカルチャーショックを受けることが多いです。でもその反面、大事なことに気づける機会でもあります。