2025年9月16日、映画界の巨星ロバート・レッドフォードさんが89歳でその生涯に幕を閉じました。

『明日に向って撃て!』や『スティング』などの名作で世界中を魅了し、監督としてもアカデミー賞に輝いたロバート・レッドフォードさん。
その輝かしいキャリアの陰には、喜びも深い悲しみも分かち合った「家族」の存在がありました。
この記事では「ロバート・レッドフォードさんの奥様やお子さんに焦点を当て、彼の人生を深く形作った2人の妻との愛の物語、そして4人の子供たちとの間に流れる軌跡を解説していきます。
ロバート・レッドフォードの妻はどんな人?2度の結婚と愛の物語
ロバート・レッドフォードさんの人生には、二人の女性が深く関わっています。
彼の若い時代を支えた最初の妻と、晩年を共に歩んだ現在の妻です。
それぞれの出会いと結婚生活は、ロバート・レッドフォードさんという人物を形成する上で欠かせないものでした。
最期まで寄り添った妻シビル・ザガースさんとの穏やかな愛
ロバート・レッドフォードさんの人生の最期まで連れ添ったのは、ドイツ出身のマルチメディア・アーティストであるシビル・ザガースさんです。
左側の女性がシビル・ザガースさん

二人が交際を始めたのは1996年のことでした。
長年のパートナーとしてユタ州で共に暮らし、互いを深く理解し合った後、2009年7月にシビル・ザガースさんの故郷であるドイツ・ハンブルクで結婚式を挙げました。
当時、ロバート・レッドフォードさんは72歳、シビル・ザガースさんは51歳でした。
芸術という共通の情熱を持ち、環境保護活動にも共に取り組むなど、二人は穏やかで充実した時間を分かち合いました。
青春時代を共に過ごした最初の妻ローラ・ヴァン・ワーゲネンさん
ロバート・レッドフォードさんが最初の結婚をしたのは1958年、21歳の時でした。
相手は19歳だったローラ・ヴァン・ワーゲネンさんです。
左側の女性がローラ・ヴァン・ワーゲネンさん

二人は若くして結ばれ、ロバート・レッドフォードさんがスターダムを駆け上がる激動の時代を共に支え合いました。
この結婚生活の中で、二人の間には4人の子供が誕生しています。
しかし、長い年月を経て、二人は1985年に離婚という道を選びました。
ローラ・ヴァン・ワーゲネンさんは離婚後、学問の道に進み、歴史家として博士号を取得するなど、独自のキャリアを築いています。
ロバート・レッドフォードの子供は4人|息子との悲しい別れも解説
ロバート・レッドフォードさんは、最初の妻であるローラ・ヴァン・ワーゲネンさんとの間に2男2女、合計4人の子供をもうけました。
しかし、その道のりは決して平坦なものではなく、二度にわたる息子とのつらい別れを経験しています。
【一覧】4人の子供たちの名前と経歴
ロバート・レッドフォードさんとローラ・ヴァン・ワーゲネンさんの間には、
- 長男スコット・アンソニーさん
- 長女ショーナ・レッドフォードさん
- 次男デヴィッド・ジェームズ・レッドフォードさん
- 次女エイミー・レッドフォードさん
こちらの4人の子供が生まれました。
それぞれが独自の人生を歩みましたが、家族は深い絆で結ばれていました。
長男スコット・アンソニーを襲った乳幼児突然死症候群という悲劇
1959年9月、夫妻にとって第一子となるスコット・アンソニーさんが誕生しました。
しかし、その喜びは長くは続きませんでした。
スコット・アンソニーさんは生後わずか2ヶ月半後の同年11月、乳幼児突然死症候群(SIDS)により突然この世を去ってしまったのです。
若き日のロバート・レッドフォードさん夫妻にとって、これは計り知れない悲しみとなりました。
ドキュメンタリー作家として活躍した次男ジェームズ・レッドフォードの死因
次男として生まれたデヴィッド・ジェームズ・レッドフォードさん(通称ジェームズ)は、父と同じく映画の道を志し、ドキュメンタリー映画の監督やプロデューサーとして、また環境活動家として精力的に活動していました。
次男のデヴィッド・ジェームズ・レッドフォードさん

しかし、ジェームズ・レッドフォードさんは長年肝臓の病と闘っており、2020年10月、胆管がんのため58歳という若さで亡くなりました。
父の遺志を継ぐように社会的なメッセージを発信し続けた息子の死は、ロバート・レッドフォードさんにとって再びの大きな悲劇でした。
娘のショーナとエイミーの経歴と現在の姿
長女のショーナ・レッドフォードさんは、父や弟妹とは異なる芸術の道を選び、画家として活動しています。
次女のエイミー・レッドフォードさんは、父や兄の背中を追い、女優、監督、プロデューサーとして映画界で活躍しており、その才能を発揮しています。
エイミー・レッドフォードさん

二人の娘たちは、それぞれの分野でレッドフォード家の創造的な血筋を受け継いでいます。
悲劇を乗り越えて築かれた家族の絆|心温まるエピソードを紹介
二人の息子を失うという筆舌に尽くしがたい悲しみを経験したロバート・レッドフォードさん。
しかし、そうした深い悲しみの中でも、家族の絆が失われることはありませんでした。
むしろ、困難を乗り越えるたびにその結びつきは強くなっていったのです。

2人の息子を失ったロバート・レッドフォードの心境
我が子を失う悲しみは、親にとって最もつらい経験の一つです。
ロバート・レッドフォードさんは、乳児期にあった長男スコット・アンソニーさんと、志半ばで病に倒れた次男ジェームズ・レッドフォードさんという二人の息子を見送りました。
この耐え難い経験について公に多くを語ることはありませんでしたが、彼の代理人はジェームズ・レッドフォードさんが亡くなった際、「我が子を失う悲しみは計り知れない」とコメントしており、その深い喪失感がうかがえます。
父の背中を追った子供たちとの関係性
特に次男のジェームズ・レッドフォードさんとは、親子であると同時に、環境問題に対する情熱を共有する同志でもありました。
二人は2005年に環境保護団体「The Redford Center」を共同で設立し、映画というメディアを通じて環境問題の啓発活動に力を注ぎました。
また、女優として活動する娘のエイミー・レッドフォードさんのことも温かく見守り、父として、そして映画界の偉大な先輩として、子供たちの活動を支え続けました。
レッドフォードが大切にする「家族」という存在
世界的スターでありながら、ロバ-ト・レッドフォードさんが常に大切にしてきたのは家族の存在でした。
彼はスポットライトの外では、一人の夫であり、父親でした。
数々の栄光と、それと同じくらいの深い悲しみを経験した彼の人生において、家族は常に心の支えであり、彼の人間性を豊かにする源泉だったのです。
ロバート・レッドフォードの晩年|俳優引退後の穏やかな生活
2018年に俳優業からの引退を表明したロバート・レッドフォードさん。
スクリーンから離れた後、彼はどのような晩年を過ごしたのでしょうか。
その穏やかながらも情熱に満ちた日々に迫ります。

俳優業引退の真相と「最後の映画」とは
ロバート・レッドフォードさんは、2018年公開の映画『さらば愛しきアウトロー』を最後に俳優業から引退しました。

彼は引退の理由について

21歳から俳優業を始め、もう十分にやり尽くした
と語っています。
当初は前年の『夜が明けるまで』を最後の作品と考えていたそうですが、少し寂しい内容だったため、自身のキャリアの原点である『明日に向って撃て!』を彷彿とさせるような、明るく希望のある作品で締めくくりたいと考え、引退作を変更したと明かしています。


引退後の主な活動とサンダンス映画祭との関わり
俳優業は引退したものの、ロバート・レッドフォードさんの映画への情熱が尽きることはありませんでした。
彼が1981年に設立したサンダンス・インスティテュートと、そこから生まれたサンダンス映画祭は、インディペンデント映画の作り手たちにとって最も重要な登竜門の一つです。


彼は亡くなる直前まで、この映画祭の主宰者として後進の育成に力を注ぎ、映画界全体の発展に貢献し続けました。
また、息子ジェームズ・レッドフォードさんと立ち上げた「The Redford Center」を通じた環境保護活動も、彼のライフワークとして晩年まで続けられました。
妻シビルさんと過ごしたユタ州の自宅とライフスタイル
ロバート・レッドフォードさんは、長年にわたり愛するユタ州の広大な自然の中で暮らしていました。
引退後は、妻のシビル・ザガースさんと共に、絵画を描いたり、環境保護について考えたりと、穏やかで知的な日々を過ごしていたと伝えられています。
都会の喧騒から離れ、愛する家族と自然に囲まれた生活こそが、彼が最も大切にした時間だったのかもしれません。


【FAQ】ロバート・レッドフォードの家族に関するよくある質問
ここでは、ロバート・レッドフォードさんのご家族について、多くの人が抱く疑問にQ&A形式でお答えします。
ロバート・レッドフォードに孫はいますか?
ロバート・レッドフォードさんのお子さんたちにはそれぞれ家族がいますが、公にされている情報の中では、お孫さんの存在について具体的に言及されたものはありません。
プライバシーを尊重し、家族に関する情報は限定的に公開されていたようです。
ジェームズ・レッドフォードの死因は何ですか?
次男ジェームズ・レッドフォードさんの死因は胆管がんです。
彼は長年、肝臓の病気を患っており、移植手術を待っている間にがんが発見されたと妻のカイル・レッドフォードさんが報告しています。
ロバート・レッドフォードの代表的な映画は何ですか?
俳優としての代表作は数多くありますが、特にポール・ニューマンさんと共演した『明日に向って撃て!』(1969年)と『スティング』(1973年)は彼の地位を不動のものにしました。


その他にも『追憶』(1973年)、『大統領の陰謀』(1976年)、『愛と哀しみの果て』(1985年)などが挙げられます。
また、監督としては、アカデミー監督賞を受賞した初監督作品『普通の人々』(1980年)が最も有名です。
偉大な俳優を支えた家族の愛と絆
この記事では、伝説的な俳優ロバート・レッドフォードさんの人生を、妻と子供たちという「家族」の視点から深く掘り下げてきました。
この記事でわかるロバート・レッドフォードの家族構成
ロバート・レッドフォードさんは、最初の妻ローラ・ヴァン・ワーゲネンさんとの間に4人の子供(スコット、ショーナ、ジェームズ、エイミー)をもうけました。
後にローラ・ヴァン・ワーゲネンさんと離婚し、晩年は画家のシビル・ザガースさんと再婚し、最期まで添い遂げました。
数々の悲しみを乗り越えた、彼の人生と家族への想い
ロバート・レッドフォードさんの人生は、輝かしい成功だけでなく、二人の息子を失うという深い悲しみに満ちたものでもありました。
しかし、彼はその悲劇を乗り越え、残された家族との絆を一層深めました。
彼の作品が放つ人間的な温かみや深みは、こうした家族との愛と涙の経験に根差しているのかもしれません。
スクリーンの中だけでなく、一人の人間として、夫として、そして父として生きたロバート・レッドフォードさんの物語は、これからも多くの人々の心に残り続けるでしょう。