私は機能不全な家庭に生まれました。
しかし、死ぬ覚悟で実家を飛び出したことがきっかけとなり、現在では幸せな生活を送ることができています。
この記事では
- 親と離れようと思ったきっかけ
- 親から逃げることに成功した方法
- 親と絶縁したことで得られたメリット・デメリット
これらについてまとめています。
昔の私と同じように、「親から逃げたい!幸せになりたい!」と願う方に、何か一つでも参考にしてもらえる部分があれば嬉しいな、と思っています。
パンチの効いた両親でした
これまでの親と関わる中での苦労が多く、そんなエピソードは話し出すとキリがありませんが…どういった種類の親なのか、簡単にご紹介します。
父の特徴
- 亭主関白
- ヒステリックでいきなり怒りのスイッチが入る
- 殴る蹴るといった暴力は日常茶飯事
- アルコールが入ると暴れ方もエスカレート
- 自分が気に入らないことがあると怒鳴って暴れるため家の壁や家具は穴だらけ
- 仕事面では不況による業績悪化で常にイライラしている(業績悪化はただの努力不足だと思う)
- まだ小学生だった私の前で「死にたい…首つりたい…」と連呼(ウザすぎる…)
- 田舎生まれでコンプレックス強め
- 自分の母親の前では全て上手くいっているフリをする。基本的にマザコン・自分の妻には酷いモラハラ
母の特徴
- 自分の欲望を満たすことが何よりも大切
- 子供の気持ちは常に無視
- 人の気持ちが分からず共感性に欠ける
- 世間体を異常に気にしている。見栄っ張り。
- 外では良い母親を演じ、子供にも優秀な子でいることを押し付ける
- 家事を全くしない、というよりできない。掃除もできない。汚い。(家の中は物で溢れてグチャグチャ…)
- 母の代わりに私が家事をすると、「嫌味な子!!」と怒りだす
- 家事も仕事もろくにしていないのに、知り合い(類友?)と3時間ほどの長電話は日常茶飯事
- 相手の話を遮って、自分の話を延々と話す(発達障害の症状なのかな…)
- おそらくADHD
- おそらく自己愛性パーソナリティ障害者
親との絶縁を決意したきっかけ
親との絶縁を決意したきっかけは、ただシンプルに幸せになりたいと思ったからです。
親から離れないと幸せになれないと気づいてしまった
親のストレスの影響で上手く頭が回らない中、なんとか幸せになる方法を考えました。
その結果、「毒親育ちの私が本当に幸せになる為には、毒親から離れる以外に方法がない」
という考えにたどり着きました。
親を殺すか、自分が死ぬか、それなら一度逃げてみよう
- 父親はアルコール依存症
- 母親は自己愛性パーソナリティ障害で人格がくるっている
- 兄弟2人からはストレスのはけ口にされ…
家族から物のように扱われる生活に疲れ果ててしまいました。
どこにいても居場所がなく安らぐ暇もない生活。
高校生になっても自分の部屋がなかったので、逃げ場がありませんでした。
こんな親から生まれた自分が気持ち悪く、20歳を過ぎた頃には「早く消えてしまいたい…」という気持ちが強くなっていました。
そこでマンションの最上階まで行きましたが、飛び降りる勇気が出ませんでした。
親の事・機能不全な家庭の事を、誰にも相談できずにひたすらモヤモヤした気持ちが溜まっていきました。
孤独な環境でいきついた答えは、
「もっと楽しく生きてみたい…」
「死ぬ前に幸せを味わってみたい…」
という僅かな希望でした。
このままでは不幸の連鎖から抜け出せない…と気づいてしまいました。
そもそも親から逃げても何の罪にもならないと気づいた
私を攻撃してくる人間からは逃げても良い、ということに気づきました。
その酷い人間がたとえ親であったとしても。
親との絶縁を決意するまで、私には以下のような刷り込みがありました。
- どれだけヒドい親であっても自分を生んだ親なんだから、死ぬまで大切にしないといけない
- 親とは一生関わりあって生きていくもの
危険な考え方ですよね。
しかし20歳を過ぎたころ、親は絶対に大切にしないといけないと思い込んでいた自分の考え方が変わり始めます。
まともな人との出会いで毒親の洗脳が解けた
「親を大切にしないといけない」という考えが変わった理由は、家の外で出会う人が親よりはるかに親切な、まともな人ばかりだったからです。
学校やバイト先でたくさんの人と出会い、色んな考え方があると感じました。
その時にふと疑問がわいてきたのです。

なんで私は、これまでにこんな酷い親から離れようと思いつかなかったのかな…?
世の中には素敵な人がたくさんいるのに、なんで私はこんな酷い人間(父・母)だけに執着してるのかな?と思ったのです。
その時すでに家庭の事で疲れ果て、苦しい日々を送っていました。
だから、親と絶縁した後に何か大変なことが起こったとしても、乗り越えられる気がしたのです。
最悪の事態が起こったとしても、今より悪くはならないはずだ!と感じました。
家族以外の人達からまともな対応をしてもらったことがきっかけで、大切なことに気づけたのです。
死んでしまう前に、とりあえず親から逃げてみよう…!と絶縁を決意しました。
親と絶縁した方法
親と絶縁したときの大まかな手順です。
- まずはお金を貯めて引越し
- 母親が知っているであろう交友関係を断つ
- 住民票にブロックをかけてもらう
親から逃れるための引越し
まずは親から逃げるために、一人暮らしをする家を探しました。
といっても絶縁を決意してから一人暮らしを始めるまで3年ほどかかっています。
なぜなら金銭的にめちゃくちゃ苦しかったから。
もうとにかくお金が無かったです…。
親からおこずかい等をもらったことはなく、親戚から頂くお年玉もほぼ親に取り上げられていました。
ブラック企業に就職しましたが、大学の学費・自分の最低限の生活資金やらで毎月の給料なんてほぼ残らない生活でした。
なんとか転職し、給料が少しだけアップしたり、会社が休みの日に副業バイトをして何とか資金を貯めること3年。
(20連勤をしたりして、ガリガリに痩せてしまうくらい頑張ってました。それにしても3年は長かった…。)
これくらいならまぁ最低限の暮らしはできるかな…と思える貯金額に達したころに一人暮らし&親から逃げる作戦を決行しました。
もちろん親には新しい住所を教えず、夜逃げするかのごとくひっそりと実家を出ました。
母が知っている交友関係を断つ
一人暮らしを開始したと同時に、母が知っているであろう友人とも縁を切りました。
そうでもしないと母が友人に私の居場所を聞きだし、住所がバレてしまう恐れがあったからです。
親はストレスの捌け口にしている所有物(子供)がいなくなると困るので、必死で繋ぎとめようとしてきます。
母は家の外では娘に対して熱心な良いお母さんだと思われていました。
(いちおう習い事はさせる・大学⦅もちろん奨学金⦆には行くよう小さい頃から指示してきた…)
そのため友人が、私の母から私に関することを聞かれると



何も疑うことなく私の居場所を教えてしまいそう…
という懸念事項がありました。
普通の親の元で育ったら、こんな事を考えるなんて信じられないですよね。きっと。
昔の友人は、おそらく普通の親から普通に育ててもらった、裕福な感じのお嬢さんばかりでした。
「毒親なんて本当にいるん?そもそも毒親って何?」
といったレベルでした。
一度だけ親のことを相談したことがあったのですが
「親をそんな悪い風に言うのは良くないのでは…?」
「あなたのお母さんはsummerのことが好きなんだよ」
と諭され、ただただ辛い思いをしただけでした。
育った環境が違いすぎると理解者にはなってもらえないんだな、と理解しました。
初めからそもそも友人とも言えない関係だったのだと思います。
そんな薄い関係だったため、あまり躊躇することなく縁を切れたのかもしれません。
それに、親を連想してしまうような人や物からとくかく離れたかった、という気持ちもありました。
住民票に閲覧制限をかけてもらう
初めて一人暮らしを開始した家が、なぜか3カ月ほどで親にバレてしまうという非常事態が発生しました。
一人暮らしにも慣れてきて、少しばかり解放感を味わってた頃の事です。
実家から謎の贈り物が届き、嫌悪感から受取拒否してしまいました。



なんで住所バレてるの…?
頭の中にハテナ?が飛びました。
母親は昔から私を監視するクセがあります。
- 私が出かけたあとを後ろから尾行してくる
- 私の携帯電話を勝手に開きメールをチェックする
このような行動を、二十歳を超えた娘にしているのです。
この行動の理由は全く理解できないのですが。
おそらく私の職場から私を尾行したか、もしくは私の住民票を取得して住所を突き止めたのでは?と思っています。
もう親から逃げれない…と憂鬱で死にたくなっていたときに住民票ブロックの存在を知ります。
住民票ブロック(住民票の閲覧制限)とは
- 身内の暴力・嫌がらせについて役所で相談し、住民票の閲覧制限の支援を受けるにふさわしい者と認められると、住民票にブロックをかけることができる制度。
- 加害者に対し住民票をブロックし、自分の住民票を閲覧不可にできる効力がある。
- たとえ親であったとしても、加害者として子供に申請されると、その子供の住民票が閲覧できない。
よって子供の住所が分からなくなる。 - 被害者である子供は身の安全を守ることができる。
私は最初に引越した住所が親にバレてしまったので、もう一度違う場所に引越しました。
その後すぐに市役所へ行き、その時にはじめて住民票の閲覧制限をかけてもらいました。
住民票の閲覧制限について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
親と絶縁して良かったこと
親と絶縁し、やっと本当の自分の人生が送れるようになってきました。
絶縁後に、生まれて初めて幸せや安心感という気持ちを知れた気がしています。
親と絶縁して良かったと感じること
- 自由になった
- 普通の暮らしができるようになった
- 20年以上生きてきて、初めて家に帰ることが楽しみになった
- 結婚して温かい家庭を知ることができた
自由になった
親から逃げ切ったときの自由度とそこから生まれる解放感といったらもう半端なかったです。
親と絶縁して得た自由
- 監視されない
- 罵倒されない
- 命令されない
- 自分の意志でやりたいことができるようになった(自分主体で行動する=本当の幸せ)
毒親育ちあるあるかもしれませんが、監視される・意味なく罵倒されるということが無くなったおかげで、何をしていても幸せだなと感じるんですよね。
大好きな夏の季節がやってくること、美味しいご飯が食べられること…ほんの些細な出来事ですが、心から喜びを味わうことができるようになりました。
当時は病んでいましたが、病みながらも小さな日常の出来事に幸せを感じられる自分になれて嬉しかったです。
ただ生活をしているだけなのに強烈な自由を感じ、「何とか生きてこれて良かった」と思えました。
普通の暮らしができるようになった
親と絶縁し、やっと人間らしい生活ができるようになった事も嬉しかったです。
生まれて初めて親の顔色をうかがわずに生活ができ、涙が出るほど幸せを感じました。
毒親育ちの私が幸せを感じる普通の暮らし
- 起床
- 仕事に行く
- まっすぐ帰宅
- 落ち着いた環境で夕飯を食べる
- お風呂にゆっくりと入る
- 早めに就寝
ずっと憧れていた平凡な日々は、親と絶縁することで手に入りました。
仕事終わりに遊びに行くような同年代のキラキラ女子とは違うけれど…。



別にそんなものはいらない
親がいる実家から逃げた事で
- 家族のストレスが減り、余計な考え事が減ったため仕事に集中できる
- 気持ちに余裕が生まれ、笑顔が増える
- ストレスフリーになり、人間関係が円滑になる
というメリットまで得られました。
平凡な生活を送ることは、毒親育ちの私にとっては本当に贅沢だと感じます。
穏やかな暮らしって最高に幸せですね。
家に帰ることが楽しみになった
親と絶縁した事で、生まれて初めて家に帰ることが楽しくなりました。
実家では日常的に父が母を殴り飛ばしていたので(殴られる原因を作っているのは母親ですが…)その光景を見ることがもうしんどくて、いつもいつも家に帰ることが恐怖で仕方ありませんでした。
絶縁してからは安心して一人で暮らせる家ができました。
初めてリラックスできる環境で休む、という経験をしました。
自分の家も大好きになりました。
結婚できた
親と絶縁してからは結婚もしました。
親と絶縁していなければ、結婚に関しても邪魔されていたはずです。
そもそも毒親育ちの私は結婚なんてできないと思っていました。
それに両親を見て育ったので、結婚に対する憧れも全くありませんでした。
しかし親から受け継いだ毒の解毒作業が始まったおかげで、一般の20代女子的な感情が芽生え始めます。



好きな人と穏やかな家庭を築いてみたいな…
そんな思いで、絶縁してから3年後に結婚しました。
「自分なんかが結婚だなんて相手にも失礼だし、おこがましいよな…」という気持ちもありました。
不安や葛藤もありました。
ちなみに夫や夫の家族は、私の両親と一度も会ったことがありません。(二度と会わせるつもりはありません)
そんな私の気持ちを汲んでくれる素晴らしい方たちなのです。
そんな出会いに恵まれた事も、親と絶縁して物事がスムーズに進むようになったおかげでもあると思っています。
私と結婚してくれた夫には、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです!!!
親と絶縁して困ったこと
両親と絶縁して約10年たちますが、実は困った事が一つもありません。
この10年の間に結婚や出産といったライフイベントも経験していますが、本当に困る要素が一つもありませんでした。
むしろ親と関わっていたら、結婚や出産に介入してこられ、新たな家庭も破綻になっていたでしょう。
娘が幸せそうだと嫉妬し、嫌味を言ってくる母親。
私の幸せを壊そうとする母親だから…
これまで子供に迷惑と負担しかかけてこない親だったので。
現在も親と関わっている自分を想像するだけで、発狂しそうになりますね…。
最後に伝えたいこと
機能不全家族の元で育った私が、親に関する記事を書く理由を伝えてさせてください。
- 毒親育ちさんがもっと生きやすくなるように、酷い親がいることを世の中に広めていきたいから
- 毒親育ちさんが穏やかに生きていけるヒントを発信したいから
- 自分自身が毒親にならないためのツールにしたいから
親と絶縁して2025年で約10年が経過しました。
毒親と絶縁したからこそ自分は幸せになれたんだと感じています。
親のことは忘れようと思っていました。
でも私が出産を経験し、育児をする中で、親に対する怒りが余計に込み上げてくることがありました。
そして、苦しくてたまらなくなるのです。
その怒りを子供に向けてしまうのではないかと不安になりました。
「自分も毒親になってしまったらどうしよう…」
結婚して子供も生まれ、幸せなはずなのに、そんな一抹の不安が常にありました。
これはもう自分で乗り越えないといけない課題だと感じました。
親なんかに絶対に負けてはいけない。自分と新しい家族のために。
親の頭がおかしいと、子供の人生は本当に苦しくなります。
親と絶縁してるけど、親のことを許すなんて一生無理だと思う。
でも、楽しく生きていきたい
こんな毒親育ちの思い・経験を伝える場所を探し、思い切ってネット上で発信してみようと決意しました。
毒親に関する書籍・メディアは一昔前と比較すると増えましたが、実際にはまだまだ理解されないテーマでもあることも事実です。
このブログを通して私自身も恐らく持っているであろう(毒)な部分に気づき、心改めること。
このブログを読んでくださった私と似た境遇の方が、穏やかに生きていくための何かを見つけてもらえると嬉しいです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。