こんにちは。静かな世界、運営者のSです。
年末年始をパリで過ごすなんて、本当に素敵ですよね。でも、いざ旅行の計画を立て始めると「年末年始のパリのお店って、実際どれくらい開いているの?」という不安がよぎりませんか。せっかくのフランス旅行、お目当てのブティックが閉まっていたり、レストランの予約が取れなくて夕食難民になったりするのは避けたいところです。特に2026年の年始はカレンダーの並びや、パリならではのソルド(セール)の開始時期など、知っておかないと損をしてしまう情報がいくつかあります。私自身も初めて冬のパリを訪れたときは、日本とは全く違う営業時間や休日の静けさに驚かされました。この記事では、そんな私が現地のリサーチや経験を通じて集めた、年末年始のパリを賢く、そして優雅に楽しむための具体的な情報をお届けします。
- 2026年冬のソルド開始日と旅行者が活用すべきプレセールの裏技
- 元旦でもショッピングが楽しめるマレ地区やシャンゼリゼ通りの活用法
- 年末年始のレストラン予約のコツと予約なしで入れる食堂の選択肢
- RER線の工事情報を含めた移動手段と冬のパリでの安全対策
年末年始のパリのお店の営業時間とセール
パリの年末年始は、クリスマスの華やかな余韻と、新年を迎える静寂が入り混じる独特の期間です。日本のように「元旦から初売りで大賑わい」というわけにはいきません。ここでは、旅行者の皆さんが最も気になるショッピング事情について、2026年の最新スケジュールを交えて詳しく解説していきます。
2026年冬のソルド開始時期とプレセール

パリ旅行の大きな楽しみといえば、やはりショッピングですよね。特に冬の「ソルド(Soldes)」を狙っている方も多いはずです。ただ、ここで一つ注意が必要です。日本の初売りは1月2日頃から始まりますが、フランスのソルドは法律で開始日が厳格に決まっています。
2026年の冬のソルドは、1月7日(水)からスタートする予定です。つまり、年末年始の休暇を利用して1月6日までに帰国してしまう場合、残念ながら公式のセール期間には重なりません。
ここがポイント
公式ソルド前でも諦めないでください。「プレセール(Ventes Privées)」という仕組みがあります。本来は顧客向けですが、観光客でも会員登録やツーリストカードを作ることで、セール価格で先行購入できる場合があります。
例えば、ギャラリー・ラファイエットなどの百貨店では、ウェルカムデスクでパスポートを提示して会員になると、プレセールの対象になることがあります。また、円安の今は免税手続き(デタックス)を確実に行うことが、実質的な割引を受けるための最大の鍵です。最近は店内の機械で簡単に手続きできる場所も増えているので、パスポートは必ず持ち歩きましょう。
デパートの年末特別営業と休業スケジュール

パリの「グラン・マガザン(百貨店)」は、単なる買い物スポットではなく、煌びやかな装飾そのものが観光名所です。特にギャラリー・ラファイエットやプランタンのクリスマス・ウィンドウは必見ですが、年末年始の営業時間は変則的です。
基本的に、12月25日(クリスマス)と1月1日(元日)は完全休業だと考えてください。この2日間は、デパートでの買い物はできません。一方で、12月中の日曜日は特別に営業していることが多いです。
| 店舗名 | 12月の日曜 | 12/24・12/31 | 12/25・1/1 |
|---|---|---|---|
| ギャラリー・ラファイエット | 特別営業あり | 18:00頃閉店 | 休業 |
| プランタン | 特別営業あり | 18:00頃閉店 | 休業 |
| ボン・マルシェ | 特別営業あり | 短縮営業 | 休業 |
注意したいのは大晦日(12月31日)です。多くのデパートが夕方17時や18時には閉店してしまいます。「夜まで開いているだろう」と思ってのんびりしていると、お土産を買う時間がなくなったり、夕食の買い出しができなくなったりするので気をつけてくださいね。
元旦も営業するマレ地区やシャンゼリゼ
「じゃあ、元旦(1月1日)は買い物が全くできないの?」と不安になるかもしれませんが、安心してください。パリには例外的に賑わっているエリアがあります。
おすすめはマレ地区(Le Marais)です。特にフラン・ブルジョワ通り周辺は、日曜や祝日でも営業しているブティックが多く、Zadig & VoltaireやSandroといったフレンチブランド、Diptyqueなどの香水店が開いている可能性が高いです。散策するだけでも楽しいエリアですよ。
補足情報
マレ地区にあるデパート「BHV(ベー・アッシュ・ヴェー)」は、元旦はお休みになることが多いので注意してください。あくまで路面店巡りがメインになります。
また、「世界で最も美しい通り」と言われるシャンゼリゼ通りも狙い目です。ルイ・ヴィトン本店やSephora、ディズニーストアなどは、元日でも観光客向けに営業していることが多いです。ただし、非常に混雑するので、スリには十分注意して歩く必要があります。
パリ市内のスーパーや薬局の祝日対応

バラマキ土産を買ったり、ホテルの部屋で飲む水や軽食を買ったりするのに欠かせないスーパーマーケット。こちらも年末年始は要注意です。
1月1日は、街中のモノプリ(Monoprix)やフランプリ(Franprix)といったスーパーは、ほぼ全滅(休業)だと覚悟しておいた方が良いでしょう。開いていても午前中のみだったり、非常に限られた店舗だけだったりします。
注意点
必要な水や食料、お土産のお菓子などは、遅くとも12月31日の夕方までに確保しておくことを強くおすすめします。
薬局に関しても、祝日は当番薬局(Pharmacie de garde)以外は閉まっています。もしもの時のために、宿泊先近くの当番薬局を調べておくか、日本から常備薬を持っていくのが安心です。シャンゼリゼ通りにある「Publicis Drugstore」は深夜まで営業しており、薬だけでなく高級雑貨やワインも扱っているので、困った時の駆け込み寺として覚えておくと便利ですよ。
年始に開いているパッサージュと穴場

冬のパリは寒く、雨が降ることも多いです。そんな時に重宝するのが、屋根付きのアーケード「パッサージュ(Passages Couverts)」です。
1月1日は、パッサージュ内のお店(古書店や切手屋さんなど)の多くは閉まっていますが、通路自体は通行可能な場所が多いです。例えば「パッサージュ・デ・パノラマ」や「ギャルリー・ヴィヴィエンヌ」などは、お店が閉まっていても、その建築美やレトロな雰囲気を感じることはできます。
ひっそりとしたパッサージュを歩くのも、普段の喧騒とは違う「静かなパリ」を感じられて、個人的にはとても好きな時間です。一部のカフェが開いていることもあるので、運が良ければ温かいショコラ・ショーで一息つけるかもしれません。
年末年始のパリのお店と楽しむ観光や食事
ショッピングの次は、食事と観光です。特に「食」に関しては、予約なしだと路頭に迷う可能性が高いのがこの時期。ここでは、特別な夜を過ごすためのヒントや、冬ならではの観光情報をお伝えします。
大晦日と元日のレストラン予約と食事事情

「食の都」パリですが、大晦日と元日はレストラン難民になりやすい日です。大晦日のディナーは、多くのレストランが「特別メニュー(Menu de Réveillon)」のみの提供となり、価格も通常より跳ね上がります。
もし、手頃な価格でフランスらしい雰囲気を楽しみたいなら、「Bouillon Chartier(ブイヨン・シャルティエ)」のような大衆食堂がおすすめです。予約不可で行列必須ですが、大晦日でも通常メニューを提供していることが多く、エスカルゴやステーキをリーズナブルに楽しめます。地元の人たちの活気あるお祝いムードも味わえますよ。
予約のコツ
元日のランチやディナーを確実に楽しみたいなら、ホテル併設のレストランや、年中無休の大型ブラッスリー(La Coupoleなど)を日本から予約しておくのが一番安全です。
1月1日に開館している美術館と観光名所

ショッピングが難しい1月1日は、観光に徹するのが正解です。ただし、ここでも「開いている場所」と「閉まっている場所」がはっきり分かれます。
まず、ルーヴル美術館は1月1日は休館です。これを知らずに行くと時間を無駄にしてしまうので注意してください。一方で、以下のスポットは例年、元日も営業しています(※訪問前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください)。
- エッフェル塔(要予約)
- オルセー美術館(ルーヴルが休みのため大混雑します。事前予約必須!)
- ポンピドゥー・センター
- モンマルトルのサクレ・クール寺院
- セーヌ川クルーズ
個人的なおすすめは、モンマルトルの丘からの景色です。寺院は年中無休ですし、パリの街を一望できる場所で新年を迎えるのはとても気持ちが良いものです。
大晦日の交通機関無料化と移動の注意点
パリでは例年、大晦日の夕方(17時頃)から元日の正午にかけて、メトロやRER(郊外鉄道)、バスなどの公共交通機関が無料になります。また、主要なメトロ路線は夜通し運行されるため、カウントダウンイベントからの帰宅も安心……と言いたいところですが、注意点もあります。
無料期間中の車内は非常に混雑し、お酒を飲んで陽気になっている(あるいは泥酔している)人も多いです。トラブルに巻き込まれないよう、周囲には十分注意してください。
2026年の移動リスク
2026年はパリ市内の交通網で大規模な工事が予定されています。特にRER C線(ベルサイユ宮殿などへ行く路線)や、空港へ向かうRER B線で運休や区間変更が発生する可能性があります。「Citymapper」や「Bonjour RATP」などのアプリで、リアルタイムの運行情報を必ずチェックしましょう。
冬のパリの天気と服装や治安対策
冬のパリは、想像以上に寒いです。石畳の底冷えは厳しく、平均気温は4度前後。日によっては氷点下になることもあります。
服装は、おしゃれよりも防寒を最優先にしてください。厚手のダウンジャケットはもちろん、手袋、マフラー、帽子(ニット帽)は必須アイテムです。ホッカイロもあると幸せな気分になれます。
また、治安に関しては、年末年始は観光客を狙ったスリが多発する時期でもあります。特にシャンゼリゼ通りのカウントダウンや、混雑したメトロの中は要注意。スマートフォンや財布はチェーンで繋ぐか、服の内ポケットに入れるなど、万全の対策をして出かけましょう。「署名をお願いします」と近づいてくるグループにも気をつけてくださいね。
年末年始限定のお土産とガレットデロワ

1月のフランスといえば、伝統菓子「ガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)」です。アーモンドクリームが入ったパイで、中に「フェーヴ」と呼ばれる陶器の人形が入っています。
パン屋さん(Boulangerie)やパティスリーでは、年明けから一斉にこのガレット・デ・ロワが並びます。最近はモノプリなどのスーパーでも手軽に買えるので、ホテルでのおやつや、友人へのお土産にもぴったりです。フェーヴが別添えになっているタイプなら、誤飲の心配もなく日本へ持ち帰りやすいですよ。
年末年始のパリのお店を巡る旅のまとめ
年末年始のパリは、不便なこともありますが、それ以上にこの時期にしかない特別な輝きがあります。
最後に、今回のポイントをもう一度おさらいしておきましょう。
- 2026年の冬ソルドは1月7日から。それ以前はプレセールや免税を活用する。
- 12/25と1/1はデパートやスーパーはお休み。買い出しは前日までに済ませる。
- 元旦はマレ地区の散策や、事前予約した美術館巡りがおすすめ。
- レストランは予約必須。大晦日はシャルティエのような食堂も選択肢に。
- 防寒対策とスリ対策は万全に。
しっかり準備をしておけば、閉まっているお店の前で立ち尽くすこともありません。静かで美しい冬のパリを、ぜひ楽しんできてくださいね。
※本記事の情報は2025年12月時点の予測およびリサーチに基づいています。現地のストライキや突発的な情勢変化により、営業時間や運行状況は変更になる可能性があります。渡航直前には必ず各公式サイト等で最新情報を確認してください。
