女優やタレントとして多方面で活躍するサヘル・ローズさん。

その明るい笑顔の裏には、壮絶な生い立ちと、それを支え続けた一人の女性の存在があります。
多くの人が「サヘル・ローズさんの母親はどんな人?」と関心を寄せるその人物こそ、育ての親である養母フローラ・ジャスミンさんです。
この記事では、サヘル・ローズさんと母親であるフローラ・ジャスミンさんの関係に焦点を当て、二人の出会いから現在に至るまでの感動的な物語、そしてその絆がサヘル・ローズさんの人生観に与えた影響について、詳しく解説していきます。
サヘル・ローズの母親は養母フローラさん。どんな人で、現在はどうしてる?
サヘル・ローズさんの人生を語る上で決して欠かすことのできない存在が、育ての母親である養母フローラ・ジャスミンさんです。
ここでは、フローラ・ジャスミンさんの人物像や現在の様子についてご紹介します。
サヘル・ローズさんと育ての親のフローラさん。

育ての親、養母フローラ・ジャスミンさんとはどんな人物?
養母のフローラ・ジャスミンさんは、イランの裕福な家庭に生まれ、テヘラン大学で心理学の修士号を取得した知性あふれる女性です。
大学院を卒業後は教授になる道も考えられていました。
その人柄は非常に慈愛に満ちており、自分たちが食べる物に困っていても、ホームレスの人に食事をおごるほど情が深い人物として語られています。
サヘル・ローズさんを養女に迎える際には、家族から絶縁されながらも、自らの人生をかけて娘を守り抜くという強い覚悟と愛情を示しました。
「フローラジャスミン 現在」の答え|養母の今の様子とサヘルとの関係
フローラ・ジャスミンさんは数年前にがんを患ったことが公表されています。
病気と共に生きる中で、サヘル・ローズさんとの関係性にも変化が生まれました。
かつてはサヘル・ローズさんを支える力強い存在でしたが、現在はサヘル・ローズさんに頼ることが増え、親子関係が逆転したようだと語られています。
サヘル・ローズさんの長年の夢だった庭づくりを二人で始め、今では130種類を超えるバラを育てる「サヘル・ガーデン」を手入れすることが、フローラ・ジャスミンさんの日々の喜びとなっています。

この庭は、娘への愛情の証であると同時に、いつか来る別れの時、サヘル・ローズさんが思い出を感じられる形見のような場所なのかもしれません。
二人の間に血の繋がりはない?実の母親について
サヘル・ローズさんと養母フローラ・ジャスミンさんとの間に、血の繋がりはありません。
サヘル・ローズさんはイラン・イラク戦争の戦禍で4歳の時に孤児となり、実の両親の記憶も、自身の本当の名前や生年月日も分からないまま育ちました。
実の母親については戦争で亡くなったと聞いていますが、その詳細は今もなお不明です。
しかし、サヘル・ローズさんは

血は繋がっていないけれど、それ以上のものを母からもらっています。
と語り、二人の絆が血縁を超えた深いものであることを示しています。
サヘル・ローズと母親の出会いから現在までの壮絶な道のり
サヘル・ローズさんと母親であるフローラ・ジャスミンさんの親子関係は、感動的な出会いと、想像を絶する苦難を乗り越えることで築き上げられました。
二人の運命的な出会いはイランの孤児院
二人の出会いは、サヘル・ローズさんが4歳から暮らしていたイランの孤児院でした。
当時、大学院生としてボランティア活動をしていたフローラ・ジャスミンさんが施設を訪れた際、サヘル・ローズさんはフローラ・ジャスミンさんを一目見るなり、イランの言葉で「madar(お母さん)」と呼びました。
この運命的な一言が、フローラ・ジャスミンさんの心を強く動かし、二人の物語が始まるきっかけとなりました。
なぜ養子に?フローラさんがサヘルを選んだ理由
フローラ・ジャスミンさんがサヘル・ローズさんを養子に迎える決意は、自身の生い立ちにも深く関係しています。
フローラ・ジャスミンさん自身も15歳まで祖母に育てられ、その祖母から「孤児を育てなさい」という言葉を遺言として託されていました。
多くの子供たちと出会う中で、自分を「madar」と呼んだサヘル・ローズさんに運命を感じ、その子の母親になることを決意します。
当時のイランでは養子縁組の条件として「子どもを授かれないこと」がありましたが、フローラ・ジャスミンさんはその条件を満たすため、自らの体にメスを入れ不妊手術を受けるという、壮絶な覚悟を持ってサヘル・ローズさんを迎え入れたのです。
来日後に待ち受けた壮絶ないじめと貧困生活
8歳の時、フローラ・ジャスミンさんと共に来日したサヘル・ローズさんを待っていたのは、過酷な現実でした。
養父からの虐待により家を追われ、真冬の公園で野宿生活を送るほどの貧困を経験します。
学校では、外国人であることや貧しい身なりから「サヘル菌」と呼ばれるなど、陰湿ないじめに遭いました。
母に心配をかけたくない一心で、学校でのつらい出来事や悪い成績を隠し、「優等生のサヘルちゃん」を演じ続けましたが、心身ともに限界に達し、自殺を考えたこともありました。
その時、弱音を吐いたサヘル・ローズさんに、同じく追い詰められていたフローラ・ジャスミンさんは「一緒に死のうか」と答えました。
この瞬間、お互いの弱さを初めて見せ合い、二人は本当の意味で親子になれたと、サヘル・ローズさんは語っています。


母親がサヘルに注いだ「最高の教育」とは?心に響く教え
フローラ・ジャスミンさんは、どんなに貧しい生活の中でも、サヘル・ローズさんに「最高の教育」を授けました。
それは学問だけでなく、人間としての生き方を教えるものでした。



自分の意見を持ちなさい。自分の考えを伝えなさい。親や他人に好みを左右されてあなた自身の色を消してはいけない。
という言葉は、サヘル・ローズさんの生き方の指針となっています。
また、人の悪口を言った際には



自分の顔を鏡で見てごらん。人の欠点ばかり見る人は人相も悪くなる。
と諭すなど、愛情深くも厳しい教えで、サヘル・ローズさんの豊かな人間性を育んでいきました。
サヘル・ローズのプロフィール|母親の存在が支えた生い立ちと経歴
壮絶な過去を乗り越え、現在のサヘル・ローズさんがあるのは、母親であるフローラ・ジャスミンさんの揺るぎない支えがあったからです。


サヘル・ローズの国籍はどこ?イランから日本への道のり
サヘル・ローズさんの出身国はイランです。
イラン・イラク戦争の戦禍で孤児となり、7歳の時に養母フローラ・ジャスミンさんに引き取られました。
そして翌年の8歳の時、フローラ・ジャスミンさんと共に祖国を離れ、日本へと渡りました。
現在も国籍はイランであり、日本で活躍するイラン人として、二つの国の架け橋となるような活動も行っています。
公言している宗教はイスラム教シーア派
サヘル・ローズさんは、自身の宗教について公言している情報として、イスラム教シーア派であることが知られています。
フローラ・ジャスミンさんの慈愛に満ちた行動や、人種や宗教を超えて人と向き合う姿勢は、サヘル・ローズさんの活動の根底に大きな影響を与えています。
最終学歴は東海大学卒業。苦学の末に掴んだ学歴
来日当初は言葉の壁に苦しみ、中学時代は授業についていくのも困難な状況でしたが、サヘル・ローズさんは高校進学後、恩師との出会いをきっかけに勉学に励みます。
そして見事に東海大学へ進学し、卒業しました。
経済的に厳しい状況の中、自分の学費を稼ぐために必死で働いてくれた母親のフローラ・ジャスミンさんの支えがなければ、成し遂げられなかったことでしょう。
サヘル・ローズという名前の由来と母親の想い
「サヘル・ローズ」という美しい名前は、養母フローラ・ジャスミンさんが名付けたものです。
この名前には、「サヘル(ペルシャ語で砂浜や海岸)」に咲く「ローズ(バラ)」のように、
「どんな過酷な環境でも強く、凜と生きてほしい」という母親の深い願いと愛情が込められています。


その名の通り、サヘル・ローズさんは多くの困難を乗り越え、力強く咲き誇る一輪のバラのような存在として輝いています。
母親への想いが育んだサヘル・ローズの結婚観や家族観
母親であるフローラ・ジャスミンさんと歩んできた人生は、サヘル・ローズさんの結婚や家族に対する考え方に、深く、そして複雑な影響を与えています。


サヘル・ローズは結婚してる?現在の旦那やパートナーはいるの?
2025年現在、サヘル・ローズさんは結婚しておらず、特定のパートナーの存在も公表されていません。
自身の恋愛について、「恋愛なんて、そんな余裕、全くありませんでした」と語り、まずは自分を救ってくれた母親のフローラ・ジャスミンさんを幸せにすることを最優先に考えています。
フローラ・ジャスミンさん自身も、結婚で苦労した経験から「絶対に、結婚してほしくない」とサヘル・ローズさんに伝えており、娘が傷つくことを見たくないという強い親心も、サヘル・ローズさんの結婚観に影響しているようです。
自身の子供についてどう考えている?
サヘル・ローズさんは、自身が子どもを持つことに対して、非常に慎重な考えを持っています。
「子どもを愛する自信がない」と率直に語り、その理由として、自身の心の中に今も存在する「インナーチャイルド(傷ついた内なる子ども)」の存在を挙げています。
幼少期に受けた心の傷や抑圧された感情が、自分の子どもに向かってしまうのではないかという恐怖心を抱いており、



もし私が子どもを授かったら、ひょっとしたら我が子に手をかけてしまうのではないか。
と、その苦しい胸の内を明かしています。
サヘルにとって理想の母親像は「養母フローラさん」一択
さまざまな葛藤を抱えながらも、サヘル・ローズさんにとっての理想の母親像は、育ての親であるフローラ・ジャスミンさん以外には考えられません。
二人の関係は単なる親子を超え、互いの人生を支え合う「運命共同体」です。
サヘル・ローズさんは、自身の人生そのものが「お母さんを救うためにある」と断言しており、フローラ・ジャスミンさんから受け取った無償の愛に、人生をかけて恩返しをしようとしています。
血の繋がりはなくとも、それ以上に深く、強い絆で結ばれた二人の姿は、私たちに「家族とは何か」を改めて問いかけてくれるようです。